催し物
1/19-6/9 彫刻館特設展 Art and the Zoo vol.5「どいて どいて 舟がでるよ ──鋳金家 本山ひろ子作品展」開催
 └─ 2018/12/13

 井の頭自然文化園では、彫刻館特設展 Art and the Zoo vol.5「どいて どいて 舟がでるよ──鋳金家 本山ひろ子作品展」を開催します。今回で5回目となる「Art and the Zoo※」は、千葉県佐倉市を拠点に鋳金家として活躍している本山ひろ子氏の作品展です。

 「鋳金」とは、金属を溶かして型に流し込む制作技法のことです。ブロンズなど金属でできた彫刻の制作は、粘土で形をつくり、型取り、鋳造(金属を溶かして型に流し込む)、成形、着彩などの複雑な過程を経て完成します。型取り以降の工程は、それぞれ専門の職人の手によるものも多くある中、本山氏は原型をつくるだけでなく、すべての工程を自らアトリエでおこないます。塊だったものが、溶け、また固まる。火の力を借りて形を変幻自在に変える素材と対話しているような本山氏の作品はどこかユーモラスで、シンプルな形の中に柔らかさと力強さを併せ持っています。

 この特設展は、動物のブロンズ作品を中心に、制作過程の映像資料を加えて構成されます。本山氏の作品を通して金属の多様性、新たな彫刻の魅力を発見する機会となるでしょう。


彫刻館B館に登場した、本山ひろ子氏の作品

鋳造作業のようす
鋳造作業をおこなう作者

期間 2019年1月19日(土)〜6月9日(日) 9時30分~16時30分(彫刻館の閉館時間まで)

場所 動物園(本園)彫刻館B館

出展 本山ひろ子 氏(鋳金家) → 公式サイトはこちら

◎作者の言葉
 私のまわりに生きる植物や動物達
 彼らのまなざしはいつも真っすぐで、そんな彼らから私は多くを学びます

 太陽がのぼれば朝で
 暗くなれば夜が来ること

 暑くなったら木陰で休んで
 寒くなったら寄り添うこと

 美味しいものを見つけたら、知らせたくなること
 そばにいるのは、ただ好きだからということ

 彼らのように純粋に生きられないけれど、彼らのまなざしや、
 そこから気付いたことを一つの形に留めておきたいと思うのです

【本山氏プロフィール】
 1975年 千葉県生まれ
 2003年 東京藝術大学大学院美術研究科鋳金専攻修了

【展覧会】
 2000年 ~Continue Art Project ※2018年まで毎年開催
 2010年 本山ひろ子個展「装う神さま」(メタルアートミュージアム光の谷)
 ほか多数

【パブリックコレクション】
 取手市埋蔵文化財センター(87)
 十和田市現代美術館(ヨコドリ)
 椿山荘(庭の神)

作品「オウギバト」
作品「ごきげん」
作品「87(ハナ)」

関連イベント ワークショップ「金属を溶かして作品をつくってみよう」

 金属を溶かして型に流し込むという鋳金の工程を、扱いやすい「ピューター」を原料に使って体験することができます。世界にひとつしかない、鋳金による作品をつくってみましょう。

日時 2019年3月23日(土)
   午前の部 10時〜 午後の部 13時30分〜 ※各回1時間30分程度

対象 小学生以上
定員 各回10名 ※事前申込制

※申込方法などの詳細についてはこちらをご覧ください。


ワークショップイメージ


※「Art and the Zoo」とは
 井の頭自然文化園では彫刻館の一部を使用して、さまざまな作家の作品を特設展として展示してきました。今後も芸術と動物園をつなげるような企画展を実施していくという意味を込め、このテーマを決めました。

(2018年12月13日)
(2019年02月01日:ワークショップのリンク先追加)


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