催し物
特設展示「カエルのことかんがえる」開催中
 └─2012/06/29

 みなさんは最近、カエルのことを考えたことがありますか? もしも身近にカエルに会える場所があるなら、それはとても幸運なことかもしれません。かつてカエルはどこにでもいる身近な生き物でした。ところが、今では全国各地で数が減り、カエルに会うことのできる場所はどんどん少なくなっています。

 カエルは水辺と陸、両方の環境がなくてはくらしていけません。また、皮膚がとても薄く、環境の変化に敏感な生き物です。カエルが減ってきたということは、知らず知らずのうちに、私たち人間にとってもくらしにくい環境になってきているということなのかもしれません。 

 なによりも身近にいた生き物が、私たちの周りからいなくなってしまうことは、とても寂しいことです。そうなってしまう前に私たちには何ができるのか、考えてみませんか?

 井の頭自然文化園水生物館では、2012年6月19日(火)〜9月2日(日)、特設展示「カエルのことかんがえる」を開催しています。

 特設展示では、カエルはどんな生き物なのか、なぜ減ってしまったのか、わたしたちにはどんなことができるのかを、パネルを使ってわかりやすく解説しています。また、関東周辺にくらす9種のカエル(成体)と、オタマジャクシ(幼生)2種を展示しています。
 
 まずは近くでじっくりカエルを観察してみてください。いままで気がつかなかった魅力を感じるかもしれません。カエルは、それぞれ「とくいワザ」をもっています。トウキョウダルマガエルやツチガエルが水中で上手に泳ぐ姿にきっと感心するでしょう。草や木、ときにはガラス面を上手によじのぼるニホンアマガエルやシュレーゲルアオガエル、モリアオガエルの指先にも注目です。木の陰や浅く掘った穴に上手に隠れているアズマヒキガエルと目があってびっくりするかもしれません。 

 この夏はぜひ、水生物館でカエルを身近に感じ、カエルのことを考えてみてください。

写真上・中:特設展示会場
写真下:シュレーゲルアオガエル

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 中沢純一〕

(2012年06月29日)



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