催し物
6/26 講演会「野生動物を守るための獣医師の仕事」開催
 └─2011/05/12

 井の頭自然文化園では、このたび、獣医師の仕事をテーマにした講演会を開催します。獣医師の仕事は「動物のお医者さん」というイメージがありますが、実は動物の治療以外にも様々な役割があります。その中でも、野生動物の保全につながる獣医師の役割を、動物園で働く獣医師と開業獣医師の活動という二つの側面から紹介します。

日時 2011年6月26日(日)13時~15時45分

場所 本園 彫刻館B館

定員 60名(高校生以上)

内容
・お話1「動物園獣医師の関わり」
  井の頭自然文化園園長 成島悦雄

 動物園獣医師の患者さんは主に動物園で暮らす野生動物たちです。野生動物といっても野外から連れてこられた動物は少なく、多くは動物園や繁殖施設で生まれた動物です。私たちは純粋な「野生動物」と区別して、動物園で飼育されている動物を動物園動物と呼んでいます。人に飼われることに慣れている動物園動物ですが、長い期間かけて飼いならされた家畜とは異なります。野外で生き抜く能力が高い半面、人との接触は好みません。病気に関するデータも少なく、健康管理も家畜とまったく同じではありません。
 動物園動物の健康管理を行うために、動物園獣医師はどのように動物と向き合い、どのような方法を使って診療にあたっているのでしょうか?また、動物園動物の診療で得られた技術と経験をもとに、「野生動物」の保全にどのように関われるのでしょうか?ささやかですが私の動物園での経験をもとに、これらについてお話したいと思います。


・お話2「開業獣医師の関わり」
  東京都獣医師会野生動物対策委員会 高橋恒彦

 最近街ではお洒落な動物病院を良く見かけます。そんな犬猫を主に診察している開業獣医師でも、野生動物との関わりがあります。皆さんは、野生動物といったらどんな動物を想像しますか?山奥に棲むクマやシカもそうですが、スズメやメジロも身近な野生動物です。そんな動物たちが傷ついて保護されたとき、行政との連携により開業獣医師のもとへやってきます。さて、それからの傷病鳥獣たちはどんな治療を受けるのか、その実際をお話します。
 また、私達の住む東京都には、東洋のガラパゴスと言われ、世界的にも貴重な海洋島、小笠原諸島があります。この島には絶滅の危機に瀕した希少生物が多く存在し、その保護には外来生物対策が急務と言われています。なかでも希少野生動物の脅威となっているのが、意外にも我々の身近にいるネコなのです。まるでネコが悪者で加害者のようですが、そのネコも実は被害者なのです。希少野生動物も猫も共に救おう、との考えから都会でも暮らせるネコたちを島外搬出して、我々開業獣医師のもとで本来の姿である飼いネコに戻しています。その実際を後半でお話します。


申込方法
 Eメールまたは往復はがきで下記のとおりお申し込みください。応募者多数の場合は抽選をおこない、当落にかかわらずお知らせします。

◎往復はがき
 希望者全員の氏名・年齢、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号を明記し、返信面に代表者の住所・氏名を記入して、〒180-0005 東京都武蔵野市御殿山1-17-6 井の頭自然文化園「獣医師の仕事講演会」係 までお送り下さい。

◎Eメール
 inokashira_park_zoo@tzps.or.jp宛に、件名を「獣医師の仕事講演会」とし、本文に希望者全員の氏名・年齢、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号を記入してお送り下さい。お申し込みの際は、@tzps.or.jpからのインターネットメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。(特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。)

締切 2011年6月10日(金)消印有効

※講演会のチラシはこちら(PDF、296KB)。

(2011年05月12日)



ページトップへ