催し物
「WONDER HUT──どうぶつのふしぎがいっぱい」オープン!
 └─2010/04/16

 2010年3月24日、井の頭自然文化園資料館で新しい特設展示がオープンしました(8月31日まで)。タイトルにあるハットとは帽子(hat)ではなく小屋(hut)。「動物のふしぎがいっぱいつまった小屋」という意味です。簡単にいえば、動物のおもしろさ、不思議さを、いろいろな形で体験することができる展示です。詳細については、今後、何回かにわけて紹介しますが、今回はこの展示ができるまでの経緯についてお伝えしましょう。

 資料館では過去3年間、毎年2回ずつ、テーマをかえて特設展示を開催してきました。ただ展示物をながめたり、解説を読んだりするだけではない展示、来園者の方々がなんらかの形で参加できる展示を一つでも取り入れることをめざしてきました。うまくいかなかったものもありましたが、今回は今までの経験を生かし、そういった展示の大集合を作ろうと考えたのです。めざすは、利用者が自らやってみて、考え、発見できるような展示です。

 それぞれの動物のおもしろさを伝えるにはどうすればいいのか、スタッフで知恵を絞り、それを形にしていきました。制作の過程で材料の選択に失敗したり、想像とちがうものができあがったりして、やり直しということも。また、オープン後、予想もしなかった利用のされ方に直面し、補修に追われる日々が続いたときもあり、こういった展示のむずかしさを痛感しました。

 もう一つ大切にしてきたのは、見せ方の工夫や雰囲気作りです。展示の中には、どうしても見せるだけになってしまうものがありますが、それでも、見せ方によってはおもしろく、メッセージも強く伝わります。今回も、ただ映像を流すだけではなく、箱をのぞいて見せるようにしたり、モルモットやウサギなどのフンをお菓子屋さん風のディスプレイで比較できるようにしたり、二段ベッドを利用して、オタマジャクシやイモリの水槽を下から見られるようにしたり、さまざまな工夫をこらしました。

 また、前回の特設展時「鳥々色々」は、フランスの博物館をイメージして作りましたが、今回は全体を北欧風の色使いにし、某巨大家具店の棚や小物を使って、かわいく楽しい雰囲気になっています。

 うまくいかなかった部分や、まだまだ工夫が足りない部分もありますが、きっと一つはお気に入りの展示を見つけていただけるのではないかと期待しています。そして、動物のふしぎやおもしろさを少しでも感じたら、ぜひ、本物の動物を見に来てください。展示では、動物の観察のコツも紹介しています!

〔井の頭自然文化園教育普及係 天野未知〕

(2010年04月16日)



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