催し物
3/24 参加者募集!野生動物の保全に向けて──「東京動物園協会野生生物保全基金」報告講演会、テーマはハシビロコウ、ヨウム、アイアイ、ヒヨケザル、先着順で受け付けます!(※募集を締め切りました)
 └─東京動物園協会 2019/03/03

追記:2019年3月6日(水)14:20、定員に達したため受付を終了しました。ご応募ありがとうございました。

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 東京動物園協会野生生物保全基金は、野生生物保全活動に取り組む方々の活動を支援するために助成金交付事業をおこなっています。助成対象となった保全活動について広く知っていただくために、報告講演会を開催します。会場は上野動物園内です。

 今回の講演は4題。保全対象動物は、ハシビロコウ、ヨウム、アイアイ、マレーヒヨケザルです。申込は先着順。お早めにお申し込みください!

開催日時・場所

日時 2019年3月24日(日)13時15分〜16時15分(予定)
場所 上野動物園内 管理事務所3階
対象 80名

講演① ハシビロコウの生理状態と行動パターン──飼育下での繁殖に向けて

 講師:楠田哲士さん(岐阜大学応用生物科学部准教授)

 野生のハシビロコウは生息地の開発等によって1990年代に比べると個体数が半減しています。飼育下での繁殖は欧米諸国で数例報告されているだけで、その生理や生態はほぼ不明の状況です。世界での飼育数は2013年時点で40羽と報告されていますが、日本には2016年末時点で17羽もの個体が飼育されています。ハシビロコウの繁殖を目指し、雌雄を同居させるタイミングを把握するためにおこなった、年間の性ホルモン分析の分泌状況や行動の変化についてお話しします。

◎講師プロフィール 岐阜大学応用生物科学部(動物繁殖学研究室)准教授。日本動物園水族館協会生物多様性委員会・外部委員。専門は動物園動物繁殖学。全国の動物園や水族館と協働して、主に哺乳類、鳥類、爬虫類を対象に繁殖生理と繁殖行動の研究を行っている。実際の繁殖に役立つ研究を心がけている。また,地域の在来希少種ニホンイシガメとカスミサンショウウオの保全活動に参画し、域外保全を担当している。

上野動物園のハシビロコウ

講演② 野生ヨウムの野生復帰と密猟防止のための戦略

 講師:西原智昭さん(特定非営利活動法人アフリカ日本協議会理事)

 アフリカ中央部熱帯林地域に生息するヨウムはペットとしての国際的な需要が高まり、違法捕獲と国際違法取引によって生息数が大幅に減少しています。また、捕獲後の死亡率の高さが減少に拍車をかけています。演者は現地コンゴ共和国で押収された個体のリハビリに取り組み、獣医師の協力を得て221羽の野生復帰に成功しました。この他、現地での飼育舎の建設、チラシや講演を通じた日本での普及啓発など、ヨウムの現状と保全への取組みをお話しします。

◎講師プロフィール 1989年から約30年、コンゴ共和国やガボンなどアフリカ中央部熱帯林地域で野生生物の研究調査、国立公園管理、熱帯林・生物多様性保全に従事。国際保全NGOであるWCS(野生生物保全協会)の自然環境保全研究員。NPO法人アフリカ日本協議会理事。京都大学理学部人類進化論研究室出身、理学博士。現在の関心は、人類による自然利用と文化遺産のバランス維持や先住民族の今後のあり方。

密猟者に捕獲されたヨウム(写真提供:西原智昭氏)

講演③ マダガスカル北西部の原猿類を調査する──アイアイの生息状況

 講師:島泰三さん(日本アイアイ・ファンド代表)

 マダガスカルは5科約100種の原猿類が生息する、霊長類の多様性がきわめて高い地域です。中でもツァラタナナ山塊南部から西部へ向けて、乾燥森からサンビラヌ森林への移行帯を含む北西部は、乾燥地域と湿潤地域という環境から、原猿類の状況が注目される地域です。現地での調査によってアイアイの生息を確認し、アイアイの一晩の移動が地上を含めて1kmに達することも明らかにしました。マダガスカルの自然、そして今後の展望をお話しします。

◎講師プロフィール 東京大学理学部人類学教室卒業。理学博士。マダガスカル国第5等勲位シュバリエ。論文、著書多数。1984年、アイアイ世界初の撮影に参加。以来アイアイの研究に取り組む。1990年から2001年まで国際協力事業団派遣専門家としてマダガスカルのチンバザザ動植物園へのべ6年3か月間滞在。2002年1月、日本アイアイ・ファンドを設立し代表に就任。2002年8月、マダガスカルアイアイ・ファンド名誉会長。

上野動物園のアイアイ

講演④ インドネシアのマレーヒヨケザルの保全に向けて──滑空能力についてわかったこと

 講師:辻大和さん(京都大学霊長類研究所助教)

 マレーヒヨケザルは東南アジアの固有種です。名前に「サル」とありますが、霊長目ではなく皮翼目の動物です。飛膜を広げ、木々のあいだを滑空するという変わった特徴があります。ヒヨケザルがくらす森林は減少し続けていますが、生態などに関する基本情報はあまり多くありません。一昨年、昨年とヒヨケザル調査についてこの講演会で報告しましたが、今回は、ヒヨケザルの滑空能力について分かったことを中心にお話しします。

◎講師プロフィール 現在、京都大学霊長類研究所社会生態部門助教。主要研究テーマは、生息環境の季節的・年次的な変動が霊長類の生態に与える影響。これまでにニホンザルやリーフモンキーなどの霊長類、東京郊外の中型食肉類、インドネシアの野生動物を対象に、採食生態ならびに異種間の関係についての研究をすすめている。

マレーヒヨケザル(写真提供:辻大和氏)


申込方法

 追記:2019年3月6日(水)14:20、定員に達したため受付を終了しました。
(メールアドレスは非表示にしました)宛てにメールにてお申し込みください。先着順に受け付けます。メールの題名は「保全基金講演会2019」とし、本文に①お名前(ふりがな)、②年齢、③メールアドレス、④電話番号をお書きください(住所は不要です)。参加証となる参加案内は、受付後、メールで添付ファイルとしてお送りいたしますので、誠にお手数ですが、印刷してご持参ください(入園が無料となります)

 1通で複数名のお申し込みも可能です。その場合、代表者以外の方は①お名前(ふりがな)と②年齢をお伝えください。

  • 先着順で受け付け、定員に達ししだい締め切った旨をこのページでも告知します。
    追記:2019年3月6日(水)14:20、定員に達したため受付を終了しました。ご応募ありがとうございました。

     なお、Eメールにて参加証となるPDFを送信いたしました(3月6日(水)18:30ごろ)。メールが届いていない、印刷環境がない、などの方は、下記電話番号、あるいは申込みアドレス宛てにご連絡ください。

  • @tokyo-zoo.net および@tzps.or.jp からのメールが受信できるよう迷惑メールフィルターなどの設定をお願いいたします)。

  • お申込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該イベントに関するご連絡のみに使用いたします。また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。


お問い合わせ

 東京動物園協会野生生物保全基金事務局 03-3828-8235

(2019年03月03日)
(2019年03月06日:定員に達したため受付終了)


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