催し物
講演会「モシルンチカハ──島にいる海鳥たち」、写真展「ケイマフリ展──北方圏の海鳥たち」参加者受付中!(11/9まで先着順)
 └─葛西 2017/10/16

※2017年11月12日(日)の講演会は席に余裕がありますので、締切日を延長します。先着順で受け付け、定員に達ししだい締め切ります(定員に達しない場合でも申込受付は11月9日[木]送信分までですのでご注意ください)。

 葛西臨海水族園では、ウミガラス、エトピリカという海鳥を飼育しており、繁殖にも成功しています。現在は各30羽程飼育していますが、国内では絶滅危惧種に指定されている鳥でもあります。
 これら海鳥の現状や保全の取組みを紹介する講演会と写真展を開催します。
 
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講演会「モシルンチカハ──島にいる海鳥たち」

 「モシルンチカハ」はアイヌ語で「島にいる鳥」という意味でウミガラスのことをいいます。
 今回の講演会では、水族園でも飼育しているウミガラス、エトピリカや北海道の天売島などにおとずれる海鳥の魅力と最新の研究や保全の取組みを紹介します。


ウミガラスとエトピリカ

日時 2017年11月12日(日) 13時~16時30分
場所 本館2階 レクチャールーム
対象 高校生以上
定員 80名
内容
 第1部 ケイマフリ 愛を奏でる海のカナリア
     講師:寺沢孝毅
 第2部 海鳥をつかって外洋の汚染を調べる
     講師:綿貫 豊
 第3部 海鳥の楽園 天売島とその保全に向けて
     講師:竹中康進
 第4部 水族園で海鳥を観察する
     講師:野島大貴

◆第1部 ケイマフリ 愛を奏でる海のカナリア
 寺沢孝毅(自然写真家、守りたい生命プロジェクト有限責任事業組合代表)

【プロフィール】
 1960年北海道士別市生まれ。北海道教育大学を卒業後、天売島にある羽幌町立天売小学校に教師として赴任。退職後も天売島に住み、教員時代から続けてきた、海鳥の保護・調査を継続。そのかたわら自然写真家としての活動を本格的に開始。2009年守りたい生命プロジェクト有限責任事業組合(LLP 守りたい生命プロジェクト)を設立し、代表に就任。
 著書に「ケイマフリ 天売島の赤い妖精」「寒流が結ぶ生命」(文一総合出版)など。

【講演要旨】
 ケイマフリの国内最大の繁殖地である北海道天売島。天売島の概要や繁殖する8種の海鳥を紹介します。なかでも、調査が進んでこなかったケイマフリの美しい求愛行動や、様々な繁殖生態を、近年の調査成果として写真や映像を使ってお見せします。

◆第2部 海鳥をつかって外洋の汚染を調べる
 綿貫 豊(北海道大学 水産科学研究院 海洋生物資源科学部門 資源生物学分野北極域研究センター教授)

【プロフィール】
 1959年長野生まれ。2014年より北海道大学大学院水産科学研究院教授。北海道天売島で海鳥モニタリングを継続するほか、北極海の海洋生態系変動、風力発電のリスク評価などのプロジェクトを実施している。その中で、バイオロギング技術なども使って、気候変動と人間の海洋生態系への影響を海鳥の目を通して探ろうとしている。

【講演要旨】
 私たちが環境中に放出した水銀やプラスチックは、気流や海流により陸から数千キロ離れた外洋域まで運ばれます。外洋域での汚染物質によるインパクトは相当なものです。しかしながら、外洋域での調査は思った以上に大変です。海鳥は魚やイカを食べることを通して海洋中の汚染物質を体に取り込み、それらを体にためて繁殖地にもちかえります。海鳥の体の中の物質を調べることで汚染物質をモニタリングする研究についてお話します。

◆第3部 海鳥の楽園 天売島とその保全に向けて
 竹中康進(環境省羽幌自然保護官事務所 自然保護官)

【プロフィール】
 1977年、奈良県生まれ。2001年環境省入省 戸隠自然保護官事務所(上信越高原国立公園)、在ブラジル日本大使館、釧路湿原自然保護官事務所などを経て、現職。絶滅危惧種であるウミガラスなどの海鳥の保全に取り組んでいる。

【講演要旨】
 北海道の北西部にある天売島では、春から夏にかけて8種約100万羽の海鳥が繁殖のためにやってきます。ウミガラス(オロロン鳥)は50年前は約8000羽生息していたが、減少をつづけ10数羽までになりました。環境省ではウミガラス保護増殖事業として保全の取組をすすめ、2017年には50羽以上のウミガラスが天売島に飛来しています。また、天売島では近年ノラネコが増加し海鳥の繁殖に影響を与えており、関係機関が協力し天売猫方式によるノラネコ対策を進めています。他にも「海鳥を取りまく自然環境の保全」と「羽幌の地域産業の振興」の両立に向けた取組についても紹介します。

◆第4部 水族園で海鳥を観察する
 野島 大貴(葛西臨海水族園 飼育展示係)

【講演要旨】
 水族園では、季節を問わずペンギンやウミガラスを観察することができます。その中には、採餌や繁殖行動など、野生下で観察するのが難しい行動も含まれます。これらの行動を広く一般に展示するだけでなく、継続した記録として残していけるのも飼育下の特徴です。今回は、飼育下で見られた行動を紹介しながら、水族園から自然を考える取り組みについてお話します。

応募方法
 Eメールで以下のとおりお申し込みください。

 umidori@tokyo-zoo.net宛に、件名を「海鳥講演会」とし、本文に希望者全員の氏名(ふりがな)・年齢、代表者の住所・氏名・電話番号を記入してお送りください。
 お申し込みの際は、@tokyo-zoo.netからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。なお、自動返信などによる確認メールの送信はありません。

 【締 切】 2017年11月4日(土)送信分まで有効
※2017年11月12日(日)の講演会は席に余裕がありますので、締切日を延長します。先着順で受け付け、定員に達ししだい締め切ります(定員に達しない場合でも申込受付は11月9日[木]送信分までですのでご注意ください)。

※応募者多数の場合は抽選とし、当落にかかわらずお知らせします。
※お申込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該イベントに関するご連絡のみに使用します。
 また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。

写真展「ケイマフリ展──北方圏の海鳥たち」

 講演会の開催とあわせて、写真展「ケイマフリ展──北方圏の海鳥たち」をおこないます。
 写真展では、今回の講演会の講師である寺沢孝毅氏が撮影した数々の写真の中から、選りすぐりの作品を紹介します。


ケイマフリ

期間 11月9日(木)〜12月5日(火)

場所 葛西臨海水族園 本館ギフトショップ前

(2017年10月16日)


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