催し物
12/5-1/14 馬に似ているのはどの魚? 2014年干支展開催!
 └─葛西  2013/12/13

 葛西臨海水族園では、2013年12月5日(木)から東京の海エリアの「トピック水槽」で、2014年の干支「午」(馬)にちなんだ3種類の魚を展示しています。

 最初の水槽で展示しているのは、オーストラリアやニュージーランドにすむタツノオトシゴのなかま「ビッグベリードシーホース」です。海藻にくるっと尾を巻き付け立ったような姿は何とも不思議な生き物なのですが、れっきとした魚です。よく見ると、小さな胸びれや背びれがついているのがわかります。タツノオトシゴのなかまは、英語でシーホース(海の馬)と呼ばれます。細長い口をもつ面長な顔や頭部が、体に対して直角に曲がっているところが、馬に似ているのかも知れません。

 同居しているこげ茶色の魚は、カサゴのなかま「ホースフィッシュ」です。成長すると全長20センチ以上になります。じつはこの魚の英名はホースフィッシュですが、彼らのすむチリやアルゼンチンでは、スペイン語でぺスチャンチョ(ペス=魚、チャンチョ=豚)と呼ばれています。馬と豚のどちらに似ているかは意見の分かれるところですが、この場ではホースフィッシュとして活躍してもらいましょう。

 隣の水槽には「ウマヅラハギ」を展示しています。日本の魚で馬と聞いて真っ先に思い浮かぶのはこの魚かも知れません。成長すると全長約30センチになります。食用としては同じなかまのカワハギが有名ですが、ウマヅラハギも負けず劣らずおいしい魚で、釣りや定置網などで漁獲されています。今回展示しているのは6センチ程度の幼魚です。成魚と比べ、目から口先までの距離が少し短いように感じますが、それでも十分「馬面」(ウマヅラ)をしています。成魚は、渚の生物水槽で展示しています。

 最後に魚ではありませんが、馬にちなんだ生き物として、12月11日(木)に「バフンウニ」の水槽を追加しました。バフンウニという名前は、形や色が馬糞に似ているところからついたようです。ウニに対しては何とも失礼な名前ですが、名前とは裏腹に味が良いので食用となっています。今回特別に、多摩動物公園で飼育しているモウコノウマのうんちの乾燥標本と並べて展示しています。バフンウニと馬糞、果たして似ているでしょうか? ぜひ比べてみてください。

 干支展は2014年1月14日(火)まで。お楽しみください。

写真上:ビッグベリードシーホース
写真中上:ホースフィッシュ
写真中下:ウマヅラハギ
写真下:バフンウニ

〔葛西臨海水族園飼育展示係 高濱由美子〕

(2013年12月13日)



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