都立動物園水族園では、多摩動物公園野生生物保全センターを核に希少野生動物の保全活動に取り組んでいます。このたび葛西臨海水族園、井の頭自然文化園、野生生物保全センター共催で鳥取環境大学 小林朋道教授による講演会を開催することになりました。
1回目は井の頭自然文化園で
「タヌキの保全 ヤギの心」というテーマで、2回目は葛西臨海水族園で
「アカハライモリを中心とした水辺の希少動物の生態調査と保全活動」というテーマでお話しします。なお、各回とも、園職員がそれぞれの園で取り組んでいる活動についても合わせてお話しします。
◎1回目 井の頭自然文化園
日時 2012年10月13日(土) 13時~15時30分
場所 井の頭自然文化園 本園 資料館2階 集会室
定員 80名(高校生以上)
内容
・「70周年を迎えた井の頭自然文化園」
講師/井の頭自然文化園園長 成島悦雄
井の頭自然文化園は今年、開園70周年を迎えました。70年前、当時の関係者は青少年に自然を総合的に理解してもらいたいという想いをこめて、あえて“動物園”ではなく“自然文化園”と名づけました。園内につくったビオトープ“いきもの広場”での活動など、先人の想いを現代に活かすべくおこなっている最近の取組について紹介します。
・「タヌキの保全 ヤギの心」
講師/鳥取環境大学 小林朋道教授
井の頭自然文化園で飼育されている動物の中から、タヌキとヤギを選び、自身の研究や体験をもとに、タヌキの保全やヤギの心をめぐってお話しします。「タヌキの保全」では、タヌキを保全するというよりも、タヌキが、あるものを保全しているという話を(何を保全するかは当日のお楽しみ)、また「ヤギの心」については、あまり表情を外に見せないヤギが実はいろいろ考えているという可能性の一端を紹介します。
応募方法
往復はがきまたはEメールで下記のとおりお申し込みください。応募者多数の場合は抽選をおこない、当落にかかわらずお知らせします。申込の締切は、
2012年10月7日(日)必着とさせていただきます。
<往復はがき>
希望者全員の氏名・年齢、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号を明記し、返信面に代表者の住所・氏名を記入のうえ、下記あて先までお送りください。
【あて先】〒180-0005 武蔵野市御殿山1-17-6
井の頭自然文化園「タヌキの保全 ヤギの心」係
<Eメール>
ino_event@tokyo-zoo.net 宛に、件名を「タヌキの保全 ヤギの心」とし、本文に希望者全員の氏名・年齢、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号を記入してお送り下さい。お申し込みの際は、@tokyo-zoo.net からのインターネットメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。(特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。)
◎2回目 葛西臨海水族園
日時 2012年10月14日(日) 13時~15時
場所 葛西臨海水族園 本館2階 レクチャールーム
定員 80名(高校生以上)
内容
・「アカハライモリを中心とした水辺の希少動物の生態調査と保全活動」
講師/鳥取環境大学 小林朋道教授
現在、個体数の急速な減少が心配されている動物の中には、以前は、人間の居住地近くの里地、里川に多く見られた水辺動物がたくさん含まれています。今回は、アカハライモリを中心に、それらの動物の生態調査に基づいて、小林教授自身が行ってきた生息地の創出の実践的な試みについてお話しします。特に、変態後数年間を陸上だけで過ごすアカハライモリの幼体の生活や、人間が水利用のためにつくった樋門の生息地としての有用性に焦点を当てます。
・「アカハライモリを守る活動 最近の報告」
講師/葛西臨海水族園飼育展示係 金原功
葛西臨海水族園、井の頭自然文化園、多摩動物公園野生生物保全センターでは、数少ない都内のアカハライモリ生息地において、2002年よりアカハライモリの保全活動をおこなっています。当初、保全活動場所におけるアカハライモリは絶滅寸前でしたが、ここ数年、確認できる個体数は増加の傾向にあります。講演会では、生息地や水族園での取り組み、地域の小学校との連携といった活動内容を紹介し、活動の中でわかってきたことなどをお話しします。
応募方法
往復はがきまたはEメールで下記のとおりお申し込みください。応募者多数の場合は抽選をおこない、当落にかかわらずお知らせします。申込の締切は、
2012年10月7日(日)必着とさせていただきます。
<往復はがき>
希望者全員の氏名・年齢、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号を明記し、返信面に代表者の住所・氏名を記入のうえ、下記あて先までお送りください。
【あて先】〒134-8587 江戸川区臨海町6−2−3
葛西臨海水族園 「イモリ講演会」係
<Eメール>
imori2012@tokyo-zoo.net 宛に、件名を「イモリ講演会」とし、本文に希望者全員の氏名・年齢、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号を記入してお送り下さい。お申し込みの際は、@tokyo-zoo.net からのインターネットメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。(特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。)
【小林朋道教授 プロフィール】
岡山大学理学部生物学科卒業、京都大学で理学博士取得。現在、鳥取環境大学教授。専門は動物行動学、人間比較行動学。
著書に「通勤電車の人間行動学」(創流出版)、「タゴガエルが鳴く森に出かけよう!」(技術評論社)等の他、「先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!」「先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!」、「先生、キジがヤギに縄張り宣言をしています」等、先生!シリーズ。
これまで、ヒトも含めた哺乳類、鳥類、両生類などの行動を、動物の生存や繁殖にどのように役立つかという視点から調べてきた。現在は、ヒトと自然の精神的なつながりについての研究や、水辺や森の絶滅危惧種の保全活動に取り組んでいる。
(2012年09月13日)