昨年(2025年)の6月に多摩動物公園にあるアフリカ園サバンナエリアは、動物が利用するスペースの工事が終了し、アジア園に間借りしてくらしていたシロオリックス6頭とモモイロペリカン6羽がサバンナのなかまとして加わりました。
さらに、上野動物園で飼育されていたモモイロペリカン4羽と10月には八景島シーパラダイスから2羽も加わり、モモイロペリカンは総勢12羽になりました(近県で鳥インフルエンザが発生したため、11月26日からはケージ内に収容されていて現在は展示が中止されています)。12月17日には京都市動物園からグレビーシマウマのオス「ななと」が来園し、種数が増えて展示にもかなり動きが出てきました。
オリックスたちは大放飼場奥のえさ場付近で終日すごすことが多いですが、シマウマのななとはえさ場に留まらず、キリンのゴンドラ付近まで行って、キリンたちを後ろ蹴りで蹴散らして落ちている乾草まで食べています。キリンたちもおとなしく譲るわけでもなく、とくに若い雄キリンたちからは長い前足でしばしば追い立てられています。それでも、うまく気を逸らしながら逃げ回り、サバンナでたくましくくらしています。

ある日の朝の採食のようす
左奥にキリン、中央手前にグレビーシマウマ、右奥にシロオリックス
今月の9日には羽村市動物公園からシロオリックスのオス「ハット」が来園予定ですし、18日には京都市動物園からシマウマのメス「ミンディー」が来園します。暖かくなれば鳥インフルエンザも落ち着いて、ペリカン池でのモモイロペリカンの展示も再開できることでしょう。新たに導入した個体で繁殖にも取り組んでいくことも考えているので、ますます今後のサバンナは賑やかで見どころの多い展示になることでしょう。
キリンの繁殖については、今まで貢献してくれていた母親キリンたちが高齢になってきたことや同じ血統ばかりが増えてしまう懸念もあり、新しいキリン舎へ引っ越したのを機に、オスの「ジル」を隔離して繁殖を抑制しています。
多摩動物公園では1960年のキリン飼育開始以来、じつに199頭もの個体が誕生しています。お気づきかと思いますが、なんとも半端な数字で止まってしまっているので、飼育担当としても記念すべき200頭目の誕生を迎えたいのは山々ですが、まだ一部残っているサバンナ周辺の柵と園路の工事がジルの飼育スペースに近い場所で実施されることから、繁殖の再開はその工事が終了してからになりそうです。
多摩で繁殖したキリンたちは国内のたくさんの動物園へ搬出されていて、その代わりに来園した若いメスたちもそのころには繁殖適齢期を迎えます。妊娠期間も約450日と長いので、数年先の話になってしまいますが、200頭目誕生の朗報をキリンのように首を長くしてお待ちください。

サバンナエリアですごすキリン
〔多摩動物公園飼育展示課北園飼育展示係 熊谷〕
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