このたび多摩動物公園に福山市立動物園からメスのワライカワセミがやってきました。多摩動物公園ではオス1羽、メス1羽の計2羽のワライカワセミを飼育していましたが、メスがすでに高齢なので、繁殖を目指すには若いメスが1羽ほしいと考えていたところでした。
すばらしいタイミングでやって来たこのメスには「シロ」という愛称をつけました。シロは静岡県の日本平動物園で生まれ、その後広島県の福山市立動物園に移動し、多摩動物公園が3園目です。移動にも慣れているようで、ワライカワセミ舎に来てからは先住の2羽よりもよく食べて元気いっぱいです。
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来園したワライカワセミのメス「シロ」 | 隣どうしのケージにいる2羽。 左がメスの「シロ」、右がオスの「ロゼ」 |
繁殖に期待がかかりますが、シロは2017年7月20日生まれでまだ若く、繁殖経験がありません。しかし、ワライカワセミの子育てにはヘルパーという役割があります。ヘルパーとは、母親の抱卵や子育てを手伝う、ひなの兄や姉にあたる若鳥です。シロは以前いた福山市立動物園でヘルパーとして抱卵と子育ても経験しており、今後に期待がもてます。
現在シロは、今後繁殖相手となる予定のオス「ロゼ」の隣のケージにいます。シロとロゼのケージは非公開なので残念ながらご覧いただくことができませんが、今はシロが新しい環境に慣れ、2羽の距離が近づいていくまでゆっくりとお待ちください。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 青木孝平〕
(2019年02月15日)