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長生きしたニホンノウサギ
 └─ 2025/09/22
 井の頭自然文化園で飼育していたニホンノウサギ(メス)が2025年8月6日に死亡しました。2011年3月に北九州市「到津の森公園」から来園し、2010年生まれの15歳でした。


来園直後(2011年3月25日撮影)

 ニホンノウサギの寿命は通常、野生で3~5年、飼育下では10年ほどと言われていますので、15歳まで生きたこの個体は大変な長寿だったと言えます。

 晩年は動きもゆっくりとなり、日々穏やかにすごしていましたが、外敵からの身を隠すといった野生動物らしい用心深さは衰えることはなく、昼間は小屋の下や木の陰などでじっとすごしていました。そのため、うまく隠れすぎて園路から見つけ辛いことも多くあったかもしれません。夕方から展示場の散策をはじめ、放飼場に生えている草を好んでよく食べていました。


展示場を散策する様子(2022年5月22日撮影)

 2023年から、暑さの厳しい時期には空調の効いた室内ですごしていました。高齢でもえさをよく食べ、その食欲が落ちることありませんでした。とくにリンゴと青草が大好きで、与えるとすぐに食べにくる食欲旺盛な姿が印象的でした。最後まで生きようとする力を見せてくれました。

 みなさま、これまで長い間見守っていただき、本当にありがとうございました。

〔井の頭自然文化園 飼育展示係 沼倉〕

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