トピックス:物知りと呼ばれて見せよう

日本人は"サトウ"、魚は"スズキ" 〜分類と進化の話〜
男女問題はいつも面倒だ(byミスチル) 〜性別の話〜
「顔色の悪い魚」ってなんか変だね? 〜カラダの話〜
勘違いしないでもらいたいんですが…… 〜変態の話〜
サギなんかじゃないよ、サカナだってば 〜擬態の話〜

日本人は"サトウ"、魚は"スズキ" 〜分類と進化の話〜

「ハナダイ」「サザン グローブフィッシュ」など、私たちが魚に対して普段よく使っている「名前」は、ある生き物1個体ではなく、その個体が属する「種」を示すものです。種の他にも、動物には様々なレベルでの名前がついています。「魚類」「哺乳類」というのも、分類の1つです。分類の名前は、大きなグループの方から順に、界、門、鋼、目、科、属などがあり、厳密にはさらにもう少し細かく分かれているものもあります。

 そんなことは言うまでもない、という方もいらっしゃるでしょうが、それでは「種」とはなんのことか、もっとちゃんと説明するとどうなるでしょう?
 分類というのは、簡単に言ってしまえば人が(それなりの根拠を求めているとは言え)勝手につけたラベルのようなものです。魚自身は自分が何に分類されているかなど、気にしません。なので、何を「種」とするのかも自然によって決まったものではありません。研究者によって多少の違いはあるでしょうが、ここでは次のような定義を参考にします。
「種とは、自由に交配できて子孫を残すことのできるグループのことを指し、他の種からは生殖的に隔離されている」

 分類は、基本的にはその形態や生理、生態の観察によりなされるものですが、最近では染色体や遺伝子を直接調べる、より客観的な方法も確立されてきたそうです。それでも、あんな広い海に驚くほどたくさんいる生き物を、充分に調べきることなど到底できません。同じ種だと思っていたら違ったり、その逆もしかり、オスメスの違いや成長段階によって、姿も暮らしも全く違っているものが同じ種だとわかるには、相当のデータが必要になります。
 さらに、研究者によって分類の仕方の見解が異なったり、違う種とされていても、似ているものの間で雑種が起きたりと、非常に複雑な問題がいっぱいです。水族園のプレートや図鑑に書いてある分類は、そこでよりどころにすると決めた資料にしたがっています。よりどころにする資料が違えば、分類の仕方も変わってきます。それは「間違い」ではないのです。
 分類をすると、それらがどのように進化(種分化)してきたのか、ということに興味が湧いてきますね。もちろんこれも、人が観察、推論などによって導き出したものですので、これ、という絶対的な系譜はありません。が、一般的に、以下に説明するような進化をたどったと考えられているようです。
 なお、進化という言葉も念のため定義しておくことにしましょう。
「進化とは、生物が遺伝学的に時間の流れと共に変化し、元に戻ることのない状態(不可逆的変化)のことを言う。必ずしも『進歩』『発展』と同義ではない」

魚類の分類表

 魚の分類から、進化の系譜もなんとなく見えてきます。
 まず、顎のない無顎類が出てきました。その後、顎口類が出現します。そこからほぼ平行して軟骨魚と硬骨魚が進化していったと考えられています。
 どちらかと言えば進化の主流は硬骨魚で、肺魚類、総鰭(そうき)類、腕鰭類、条鰭類などに分化、目覚ましい進化をとげていきました。

 この硬骨魚の4大グループのうち、条鰭類を除く3種類は原始的硬骨魚と言われます。これらの仲間で現在も生きている種はいくつかありますが、いずれもその種数は少ないようです。
 条鰭類はさらに軟質類、全骨類、真骨類に分かれますが、前二者は現在、ほんの少数しか存在しておらず、真骨魚が多勢を占めています。いわゆる魚らしい「魚」は、ほとんどがこの真骨魚類の仲間に入るのです。
 真骨魚が隆盛を誇るようになったのは、遊泳、補食、防御を発達させていくという進化を経てきたからだと推測されています。

 真骨魚類はさらにさらに9つのグループに分かれます。オステオグロッサム類、カライワシ類、ニシン類、原棘鰭(きょくき)類、骨鰾(こっぴょう)類、ワニトカゲギス類、ハダカイワシ類、側棘鰭類、棘鰭類です。大体、今行った順番に出現してきたと考えてよいと思います。
……さて、そろそろやっと見なれた魚の話が近づいてきました。9つのグループのうち、最後に出てきた棘鰭類が、魚類としては最も繁栄しているグループだそうです。ここにはスズキ目、カサゴ目、フグ目、カレイ目など、短期間で進化したたくさんの種がいます。
 このサイトで紹介している魚の分類をよく見てみてください。スズキ目の魚がとても多いことにお気付きかと思います。スズキ目は海産の硬骨魚の中で最大のグループなのです。次に大きいのはカサゴ目となります。

 念のため、このトピックのタイトルに「日本人は"サトウ"」とあります(佐藤姓と田中姓はその多さで1、2位を争っています)が、これはもちろん、魚のスズキとは違って固有名詞であり、進化を辿る手がかりにはなりません。歴史を辿る手がかりには、多少なりともなるかも知れませんが……。

 最後に、水の中で暮らす魚から陸上で暮らすものが進化してきた道筋も、気になってきた方がいらっしゃるのではないでしょうか?
 陸上へ上がったのは、総鰭類に属するシーラカンスか、肺魚類ではないかと言われています。これらはどちらも、両性類へ進化したと考えられているグループです。何しろ遠い昔のことですから、どちらかの説を支持し、他方の説を棄却できるような証拠はまだ見つかっていません。

男女問題はいつも面倒だ(byミスチル) 〜性別の話〜

 人間に男と女がいるように、魚など、人間以外のほとんどの生き物にはオスとメスがいます。人間の場合、基本的に男女は生まれる時点で決まっていて、生涯その性別が変わることはありません。性染色体によって、男女それぞれの表現型が決まるからです。このような性別を、「遺伝的性」と言います。

 しかし、多くの魚にはそのようなオスメスによる染色体の違いがほとんど見られません。
 それではどのように性別が決まるのでしょうか。驚くべきことに、ホルモンの量や環境(個体密度、温度など)によって、魚の性別は1個体の中で変わるのです。具体的には、その時点で使える性腺が異なるということです。これによって決まる性別を「生殖腺の性」と言います。

 これらの性別は、外側から見たのではわかりません。その代わり、と言ってはなんですが、外から見てわかる性別、すなわち「外見的な性」があります。どういうことかというと、オスとメスで、体の大きさや模様、色などが異なるのです。
 一般に、オスの方が体が大きく、派手な外見をしています。これは、メスを奪い合って戦ったり、メスの気を引こうとするからだと考えられます。たとえばクジャクも、綺麗な羽を持っているのはオスの方で、それを広げて一生懸命メスの気を引こうとしますよね。
 さて、それでは魚の性別はどのようになっているのか、もう少しよく見てみることにしましょう。

 まず、人間と同じで生涯その性が変わらない、「雌雄異体」の魚がいます。キンギョなどはこの仲間です。しかし、人工的に性ホルモンを与えると、そのホルモンの性に従った行動をするようになってしまうそうです。ここから、生涯性が変わらないと言っても両性の性質を備えてはいる、ということがうかがえます。

 人工的な処理や奇形でなく、自然の中で普通に見られる現象として性別が変わる「機能的雌雄同体」のものの中には、同時に両性の生殖腺が発達する「同時雌雄同体」と、どちらかの生殖腺が先に発達し、連続して異なる性を生きる「隣接的雌雄同体」があります。ウツボなどは前者の例です。後者は先にオスとして成長する「雄性先熟」(クマノミなど)、先にメスとして成長する「雌性先熟」(ベラ、スズメダイ、キンチャクダイなどの仲間)、どちらにも性転換できる「双方向性転換」(一部のハゼ、オオキゴンベなど)というグループに分けることができます。

ハナダイの群れ

 どのように性転換するのかはなんとなくわかりました。では、いつ性転換するのでしょうか?
 クマノミを例にとってみましょう。クマノミは先にオスとして成長する「雄性先熟」です。1つのイソギンチャクに、成魚2匹(オスとメス)と未熟な若魚数匹のクマノミがいます。最も大きい成魚がメスで、その他はみんなオスです。ここで、唯一だったメスが死んで、いなくなってしまったとしましょう。オスばかりでは、子供を残すことができません。そこで、オスの中で最も大きいものの生殖腺が変化し、そのオスはメスに性転換するのです。
 逆に雌性先熟の方を考えてみましょう。ホンソメワケベラキンギョハナダイゼブラキンチャクダイなどは、大きなオスの成魚1匹が持つなわばりの中に、メスの成魚と未熟なメスが数匹います。そして、そのグループのリーダーであったオスがいなくなると、メスの中で1番大きかったものがオスに変わるのです。

 ところで、葛西のラベルを見ていて「イニシャルフェイズ」「ターミナルフェイズ」という言葉が書いてあるのを見たことがある方はいらっしゃいませんか?あれは、この性転換の話に関係のある言葉なのです。
 繰り返しになりますが、ベラなどの仲間はメスからオスに転換します。でも、最初からオスの個体もいるのです。それを「一次オス」と言います。一方、メスから転換したオスを「二次オス」と言います。大形でなわばりを持つ二次オス、と一次オスおよびメスでは、その模様や色が違います。というわけで、二次オスの姿を、成長し性転換した最終的な形態ということで「ターミナルフェイズ」と呼び、一次オスやメスに見られる姿を「イニシャルフェイズ」と呼ぶのです。
 水槽の中の、ターミナルフェイズとイニシャルフェイズの数とその行動を見てみてください。どこがどのようなグループになっていて、誰がリーダーなのか、見えてくることでしょう。

「顔色の悪い魚」ってなんか変だね? 〜カラダの話〜

「魚の治療」
 熱帯魚を飼ってらっしゃる方にはおかしくもなんともない言葉かも知れませんが、私にとってはなんとなく聞き慣れない言葉でした。魚を動物病院に連れて行ったという話はまず聞きませんし、たとえばお祭りですくってきて金魚を飼っても、金魚が病気かどうかなどわからず、治療なんてことを言う前にいつの間にか死んでしまった、という経験の方が多かったからです。みなさんはいかがでしょうか?

 魚にとって「治療」を要するような状態というのは、寄生虫がついたり、外傷を負った場合です。外傷の場合、縫合などの処置はしません(できません)。小さな傷であれば、傷そのものは自然に治ります。人間が気をつけるとしたら、傷口からバイ菌が入らないように、ということでしょう。しかし、大きな外傷の場合、魚にとっては致命傷となることが多いようです。
 寄生虫やバイ菌がつかないように、またはついてしまっても退治できるように、できる「治療」というと、薬を溶かした水の中へ入れる、というものになります。ここで私は、塗り薬を溶かし込んだお風呂に入れられる姿を想像してしまったのですが、薬の濃度は、治療しようとする以外の部分、例えば目や口の中など、他の部分に影響を及ぼさない程度を考慮して使われているそうです。

 魚も生き物ですし、まして水族園のように、魚たちの生きている姿を見せる役目を持っているようなところでは、魚の体調管理は大切なことです。
 魚の体調は、どのように見るのでしょうか。聴診器を当てる、なんてことはできそうにありません。
 お腹の調子が悪い、というようなことを即座にそれとわかることはちょっと難しいですが、動き方がおかしかったり、体の色や模様がおかしかったり、ということで知ることはできます。

釣り上げ直後のイシダイ
バケツに入れてしばらくたったイシダイ

 そう、魚の体色や模様は、四六時中ずっと同じというわけではありません。人間の顔色と同じように、体調や環境によって変わるものなのです。例えば、釣りをしていて、釣り上げた後バケツに入れた魚の体の模様が変わったような気がしたことはありませんか?それはきっと、釣られてバケツに入れられ、魚にストレスがかかっている印です。写真では、黄色と黒のしま模様のイシダイが、釣られた後はなんだか黒ずんだ色になってしまっています。もっと広いところに移し替えてやるとか、仲間を入れてやるなどすると、また元の模様に近づくことと思います。
 他に、なわばり争いの後、勝った個体の体色が鮮やかになり、負けた個体の体色が地味めになるというようなこともあるそうです。

 さて、体調というと、人間の場合は、年齢との関係を気にしますよね。それでは魚の場合、年齢と体調の関係はあるのでしょうか。そもそも、魚の年齢はどのようにしてわかるのでしょうか?
 残念ながら、生きている間に、その魚の年齢を知ることはできません。体の大きさなどから大体これくらいだろうと見当をつけられる程度です。
 しかし、魚が死んだ後には、どれくらい生きていたのか、かなり細かくわかる方法があります。……それには、耳石というものを使います。

 外からは見えませんが、魚にも耳があります。人間にはある外耳と中耳がないので、魚の耳(内耳)は体の中に収まってしまっているのです。
 そして、人間の耳には聴砂というものがありますが、魚でこれに当たるものが、耳石です。耳石は左右に3つずつあり、これによって平衡感覚を持ったり、音を聴いたりします。
 耳石は成長と共に大きくなります。その時、樹木の年輪のような輪が石の中にできます。……つまり、その年輪のようなものを見ることによって、その魚の年齢がわかる、というわけです。でも、樹木のように年単位ではありません。魚の耳石では、日単位でその魚が生きてきた長さがわかってしまうのです!
 しかし、これには大きな問題があります。耳石はいつを「0日目」にしているのかがまだわかっていないのです。卵から孵化した日でしょうか?でも、卵の中にいる時点で、親のミニチュアのような格好をしている魚に、耳石が全く形成されていないとは考えにくいでしょう。このあたりは、これからの研究が期待されるところであるようです。

 魚はネコやイヌ、まして人間のように表情豊かではありませんが、よく見ていれば、ちょっとした変化が見えてくるようになるものです。水族園や家の水槽で、この子、と決めてよぉくよぉく見ていると、いつかものすごい発見があるかも知れませんね。

勘違いしないでもらいたいんですが…… 〜変態の話〜

 ここで言うのは「変な態」ではなく「態が変わる」方の変態です。生物学的には「多細胞生物において、赤ん坊(胚)が直接成体と同じ形態でなく、それとは異なる形態、生理、生態を持つ幼生となる場合の、幼生から生態への転換の過程のこと」を言います。

魚類の分類表

 はっきりと区別するのは難しいそうですが、変態には再演性変態と後発生変態の2種類があります。
 再演性変態とは、進化の過程を再演するような変態の仕方をするものです。例えばヒラメ、カレイ、ウシノシタなどの仲間の見せる変態がこのいい例です。
 これらの魚は平べったくて左右非対称になっていますが、幼生の時は、スズキ目の魚などと同じく左右対称の形をしているのです。左右対称の仔魚のうちは、水中を漂っていますが、成長するに連れて片方の目がするりともう片方の側へまわり、左右非対称となって、最終的に成体は着底生活をするようになります。
 これが再演性であるとされるのは、カレイやヒラメの遠い祖先が、この幼生と同じように左右対称の形をしていたと考えられるということです。

 後発生変態は、幼生の時期の形がかなり特殊で、成体になる際に「常態復帰」をするというものです。
 どんな違いがあるのかと言うと、頭やヒレのトゲが大きいもの、頭、ヒレ、口そのものが大きいもの、かなりエグい形では、カタツムリのごとく目が飛び出たものや、腸が体の外でぶらぶらしたものなど、親の体とは似ても似つかないものが結構たくさんいます。
 マグロやカジキの幼生は、成魚に比べて眼と口が大きいという特徴があります。ウナギ目やイットウダイ科などの幼生では、幼生の時期のみの特殊な名前を持つものもいます。例えばウナギ目の幼生は、「レプトケファルス幼生」と呼ばれています。
 何しろあまりに姿がその親と違うので、違う種だと思われていたものも多いようです。今でも、同じだと思われていないものが、実はたくさんあるのかも知れません。

サギなんかじゃないよ、サカナだってば 〜擬態の話〜

 昆虫の保護色や擬態はかなり知られていますね。魚でも、アンコウやカレイ、ヒラメの仲間など、いくつか有名な話はありますが、ここでは擬態について、簡単にまとめてみることにします。

 魚の擬態は、体の一部を使ったものもありますし、全身を使ったものもあります。いずれにせよ、擬態をする目的は、敵から身を守ったり、エサを獲得するということです。

 擬態はまず大きく「隠蔽的擬態(または模倣・ミメシス)」と「標識的擬態」の2種類に分けられます。
 隠蔽的擬態は、身を隠すタイプの擬態です。砂や海藻の真似をして身を隠すので、模倣とも呼ばれます。ヒラメやプレイスなどのカレイの仲間が底色に合わせて体色を変えたり、リーフィ シードラゴンが海藻の切れ端のような姿をしているのは、この隠蔽的擬態の例です。
 標識的擬態は、逆に自分を目立たせることによってその目的を果たそうとするものです。「目立つ」というのは、単にハデであるという意味ではなく、素の自分でない別の何かであるように見せる、というくらいの意味だと思ってください。

ノコギリハギかシマキンチャクフグ

 標識的擬態はさらに5つの型に分けられます。
 1つめは「ベ−ツ型」と言い、無害な毒を持っていず、安心して食べられる)種が有害な(毒やトゲを持っていたり、食べようとするとひどい目に遭う)種のふりをするものです。例えば大西洋の水槽に、非常に似ていて見分けのつかない2種類の魚がいます。シマキンチャクフグノコギリハギです。これは、毒も何も持っていないノコギリハギが、毒を持つシマキンチャクフグのふりをしているのです。
 写真はピンボケが激しくてどちらかさっぱりわかりませんが、例えば水槽の中ではっきり見えても、なかなか区別がつきません。

 2つめはその逆で、「攻撃型」と言います。有害な種の方が、無害な種のふりをするというもので、ホンソメワケベラとニセクロスジギンポが1つの例です。ニセクロスジギンポはかいがいしく働くホンソメワケベラのふりをしてハタなどの魚に近づき、その肉を食いちぎっていくのです。また、体の一部を擬態する例として、アンコウの仲間の「釣り竿」も、この型の擬態ということになります。エビにとっては自分を食べようとする有害なアンコウが、その体の一部を無害なエビのエサに仕立て上げて、近づいてきたエビを食べようとするのです。

 3つめは、ミュラー型と呼ばれ、どちらが真似をされる側でどちらが真似をする方かがはっきりしていないものです。カサゴの仲間はみんな似たような形をしていますが、みんなそれぞれ毒を持っています。お互いにこの姿の奴は有害だぞ、ということを誇示することによって、似た姿を持つ他の種も敵から身を守れたことになっている、というのがその例です。

 4つめは社会型(集団型)というものです。ゴンズイの稚魚が集まって「ゴンズイ玉」になったり、マイワシが群れたりしているのは、1匹では弱いけれど、群れになることで大きな魚や有害な生き物に見えるようにしているからです。

 最後は種内型というもので、敵やエサではなく、同じ種の、例えば異性を対象とした擬態です。例えばオスが卵のような模様をその体に真似て、その卵を保護しようとメスがやってくるのを狙って産卵しようとするということがあります。

 人間の社会でも、巧妙なだましを使ったセールスなどがたくさん出回っていますが、魚のだましも侮れないものです。


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